歯周病と糖尿病との関係性|日高市武蔵台エリアで歯医者、歯科医院をお探しの方は、武蔵台歯科医院まで

2017年2月2日

こんばんは、歯科衛生士の今井です。

成人病の中でも糖尿病に罹患されている方は多くいらっしゃいます。

糖尿病では、網膜症、腎症、神経障害、末梢神経障害、大血管障害といった合併症を引き起こしやすいことが知られています。歯周病は彼らに続く「第6の合併症」と言われているほど糖尿病と密接に関わっています。

まず糖尿病になると、体を感染から守る免疫細胞の働きが落ち、歯周病などの感染症にかかりやすくなります。

さらに糖尿病の人は、血糖値を上がり高血糖になっています。高血糖の影響で炎症が強まるために、歯周病の症状も悪化しやすくなるのです。

また、歯周病の炎症によって作り出される物質(サイトカイン)のいくつかには、インスリンの効きを阻む「インスリン抵抗性」があるために、歯周病患者は血糖コントロールがしにくくなり、糖尿病を悪化させてしまいます。糖尿病は歯周病わや悪化させ、歯周病も糖尿病を悪化させる…というように、双方向で悪影響を及ぼしているということです。

しかしこれを逆手にとって、歯周病をしっかり治療すれば、血糖コントロールを改善できますし、薬や食事、運動などで血糖値が安定すれば歯周病のかいぜんも良くなります。

岡山大学大学院で行われた研究の中に、歯周病と2型糖尿病を併発している患者に、歯周病の治療を実施し、治療の前と後でHbA1c(血糖値の指標)を比較しました。その結果、治療後にはHbA1cが明らかに改善していました。また血糖値を下げるインスリン(ホルモンの一種)を作りにくくするTNF-α(腫瘍壊死因子)の血中濃度も減少していました。

糖尿病を治療中の人は、ずくに歯周病の治療もおすすめいたします。